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出荷調整とは?

ピアノは、チェンバロやクラビコード等18世紀に使われていた鍵盤楽器が元になり、19世紀に現在の形に発展した楽器です。弊社で取り扱うヨーロッパの最高級ピアノはそのブランドの個性を守り演奏者の表現を敏感に再現し、その品質を永く維持するため、気候の変化に強いプラスティック等の新素材を使用せず、部品の多くが19世紀から変わらぬ木中心とする天然素材が使われています。そのため気候の変化に反応し、鍵盤やアクション等の寸法が変化してしまうことがあります。寸法等が変化してしまうと、メーカーが本来意図する響きや、演奏者の微妙なタッチコントロールによる音色の変化等、楽器の持っている能力が充分に発揮できなくなってしまいます。
ドイツやフランスは日本から遠く離れていますので、ピアノを運んでくる過程やヨーロッパとの気候の違いにより狂いが生じます。この狂いを、ピアノ本体を日本の気候になじませた状態で、熟練したピアノ技術者がドイツ工場出荷時の基準に戻す必要があります。これが出荷調整です。

作業工程を見てみましょう

弊社ではメーカーが本国の工場で行う出荷調整と同じ作業が行なっています。ドイツピアノマイスターの管理のもとユーロピアノ八王子工房(通称802センター)では、輸入パッキングの開包後、外装のチェックから整音までグランドピアノで約40の工程が行われ、全国に出荷されていきます。出荷調整にアップライトピアノで平均2日、グランドピアノで平均4日の作業時間をかけています。




ドイツ/フランスから輸入されたピアノは、コンテナの中に輸出用の特別な梱包が施されています。
ピアノが外気にさらされないよう気密性高くパッキングされ(ほぼバキュームパッキング)、その上を頑丈な箱で一台ずつ梱包されます。
ユーロピアノでは、自分たちの手で安全に一台ずつコンテナから積み降ろし作業をします。






積み下ろしたピアノは直ぐ梱包は解かれ、外装とアクションの状態が一台ずつチェックされます。その後日本の気候になじませる為、工房上の倉庫で「シーズニング」されます。






アクションはメーカーがドイツで出荷する基準に再び戻されます。約37の作業工程を一台ずつ行い、演奏者の微妙なタッチが響きのニュアンスとして表現されるよう、最終的に音を聴きながら整調は繰り返されます。





ハンマーは弦との整合性を調整した後、フェルトが奇麗なフォルムになっているか確認され、必要ある物はフォルムを整えます。







アクションのパーツはフェルトや木材、皮等、自然の部品が数多く使用されています。
ヨーロッパからの長い輸送と気候の変化で微妙に動く素材を、触感と・目・聴覚を使いながら、入念に仕上げて行きます。






整調が終わったピアノは442Hz--444Hzに調律され、整音作業が行われます。
ハンマーは多くのフェルト繊維が表面のキューティクルによって結びつき、温度変化、湿度変化、打弦による振動や圧縮で、内部の弾力が微妙に変化します。ピアノの特徴をを生かしながら、音色の変化のバラツキを無くします。




滑らかな触感が得られるよう、全ての鍵盤は全調整作業が終わった後もう一度、表面の傷を取りるためにバフで研磨されます。