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2006.9.30 イベント後記:ゲンソウジン演奏会

9月8日(金)ベヒシュタインの最新フルコンサートモデルが納品され、6月にリニューアルオープンした杉並公会堂で、そのお披露目コンサートが行われました。前半はオールリストプログラムで綴るソロ、後半はモーツァルトを導入にブラームス、リストの名曲が満載の連弾。ピアニストはハンガリーのリスト音楽院に学び、ハンガリーの歴史から民族性まで深い造詣を持つ持田正樹さんと日南由紀子さんのユニット、ゲンソウジン。冒頭では大スクリーンにリスト自身が愛用したベヒシュタインのグランドピアノや、ベヒシュタイン国際ピアノコンクールの様子が映し出され、ベヒシュタイン社の変遷と、V.アシュケナージ氏によって選定された経緯等が簡潔に紹介されました。後半の導入にはモーツァルトを配する粋な計らいで、一台4手の世界にゆったりと移行。二人によるトークで会場の一体感も高まる中、ブラームスのハンガリー舞曲6曲は「ジプシーの旋律が芸術的な域に高められた」音楽として、様々なモティーフが浮き彫りにされ、超絶技巧の二人が絶妙の呼吸でスピードとジプシーの詩情に乗ってうねりながら駆け抜けてゆく演奏は、ジプシー楽団のライブを聴いているかのよう。後半の核となったのはリストのハンガリー狂詩曲第2番。「従来の編曲では原調からハ短調に変えられている上、音も省かれており、本来の持ち味が十分に出ない」との考えから、原調で様々な見せ場を盛り込んだ独自の編曲で会場を湧かせました。二曲のアンコールの後、ロビーでのサイン会、CD販売会は熱気を帯びたものとなり、「幻の名器」が見事現代のホールに蘇った二時間となりました。気鋭のピアノユニットゲンソウジンの活躍と杉並公会堂の今後の展開に大きな期待が寄せられつつ、幕を閉じました。