2009.02.12 社長のブログ11:神戸芸術センターピアノコンクール 第2回

2009年2月7日第2回神戸芸術センターのピアノコンクール本選が行われた。ご存知のように、ここ神戸芸術センターには、小ホール3つと大ホール1つがあり、5台のフルコンが設置されている。予選は小ホール(ザウター、プレイエル、ブリュートナー)で行われ、本選は大ホール(ベヒシュタイン、ベーゼンドルファー)で行われた。
このコンクールは、一般的なコンクールでは批判されている、いくつもの点が改良されている、又は改善の努力がされている。
その一つは、審査員が公募によるもので、誰であるか分からないし、また審査員が会場で話し合って入賞者を選ぶということもない。演奏する応募者の学歴、師弟関係など一切隠されており応募ナンバーだけで演奏し、そして審査・選考される。
またショパンコンクール等、日本のコンクールでも当たり前のおかしな現象として、
「是非ウチのピアノを使って下さい!」
と、メーカーが血眼になって、自社のピアノを使用してもらう、その台数と、優勝者や、入賞者の数を競うこともない。これではスポーツ選手と同じで、テニスのラケットの様にピアニストがピアノメーカーの広告塔になってしまう。そして、演奏者も、記録=テクニック、つまり音楽の場合は、ミスタッチが無いか、のみを競うことに主眼が置かれてしまう。
この神戸のコンクールでは、予選で使われるザウター、プレイエルとかも、本選での、ベーゼンか、ベヒシュタインかを自分の耳と感性で選択しなければならない。通常のコンクールであれば、メーカーの社長が「うちのピアノを弾いてくださったら、グランドピアノ1台差し上げます!」という手土産まで持って出場者のお宅を訪問する、という話もある。
「そんな馬鹿げた話!」と思う方は、メジャーなピアノコンクールの実態を聞いてみてください。
このコンクール出場者はピアノに対応する力を持ち、ピアノの能力と自分の得意とするところとその演奏曲目との関係を考えなければならない。そして、一人、30分の間に3つの小ホールを駆け廻って必死に使用ピアノを選ばなければならない。ここにはスタインウェイもヤマハもないのだから。
そういう意味でも普段から、どちらかといえば反応の鋭いピアノで、自信を持って演奏、練習をしていなければならない。いつも「ああ、いい気持ち(音)!」と思っていたり、反応の悪いピアノ画一的なピアノを弾いていたのでは、一流のピアニストにはなれない。
もう一つ、国際コンクールと称するものの特長として、審査員の出身国のコンクール応募者が入賞しやすい。日本では、応募者の師事している先生がその審査員であるかどうかが(全部日本人であるから)判りにくいが、国際コンクールは顕著である。悪く言えば、審査員の顔ぶれと出身国が分かれば、その外国からの入賞者の見当はつく。
この様な、いろんなコンクールの弊害もなくそうと、この神戸芸術センターのピアノコンクールは努力をしている。
審査員の席はばらばらであるし、お互いに、採点したあとの協議で初めて顔を合わせる。
そして、本選では、ベヒシュタインを7名の方が使用し、ベーゼンドルファーは3人が選ばれた。入賞者3名と感動賞1名、計4名の内、3名がベヒシュタインを弾いてくださった。
こういうコンクールに是非たくさんの方に応募していただきたい。この考え方は東京芸術センターのコンクールも全く同じである。
そして、毎年の入賞者(約10名)を、東京、神戸両芸術センターで、年間60回もの芸術センター主催の演奏会を開催し、このコンクール入賞者は、出演料を頂いてピアノリサイタルを企画してくれる。まさに、登竜門であり、ピアニストとしての研鑽の場となっている。毎年、東京は、3月末、神戸は、2月初めである。
資料は、弊社に請求されても結構です。

