ザイフェナースドルフ工場見学ツアーに行ってきました〜その3

今年も残りわずかとなり、慌ただしい日々が続きますが、みなさまはいかがお過ごしでしょうか。

東京本社ショールームの佐々木です。

年末となると、何だかテンションが上がります。今日も、昼過ぎから楽器屋巡りをして(毎週巡っているのですが)充実した1日を過ごせました。趣味で、ギターやら管楽器やらを買い集めているのですが、どうも年の瀬になると購買欲が高まります。どうも欲しくなる。

欲しい楽器がないか探してしまう。欲しい楽器がなくて、ホッとする一方で、ちょっと残念な気持ちになる。というサイクルを繰り返しているのですが、今日は、何となく欲しい楽器が2台ほどありました。一旦帰宅して、どうしようか、どのように妻を説得しようか考え中です。

楽器屋さんがみんなそうだというわけではないでしょうが、楽器屋の性なんでしょうか、どうも稼いだお金の大半を楽器の購入に充ててしまっているような気がします。どうも因果な商売です。なまじっか楽器を普段目にしていて、人に勧めているので、いい楽器を見つけると嬉しくなってしまう。

その楽器の魅力をお店の人と話しこんでしまう。欲しくなってしまう。どうしても欲しくなってしまう。どうしようか迷う。迷っている間に金策を巡らせる。あまり良い金策は思いつかないが、とりあえず買っておいたほうが身のためだろうという結論に落ち着く。→買う。

という、業務フローで、、楽しい毎日を送っております。

楽器を欲しくなる感覚って、すごく幸せなんです。それがどんな幸せかは、これは、欲しくなってみないとわからない。その楽器ごとに幸せの感覚が違う。いつも同じではない。

自分で楽器を販売していてこういうことを言うと信じてもらえないかもしれませんが、楽器を買うのってとっても幸せなのです。

まず、いい楽器に出会って嬉しい、

欲しくなって、楽しい、

買おうか買うまいか悩んで、夜も眠れない。胸がキューンとなります。

買って、嬉しい!

でも、本当に幸せなのはここからなんです!

家に持ち帰り、弾いてみて嬉しい!

毎日家に帰るのが待ち遠しい。早く帰って弾きたい!

そういう毎日がしばらく続きます。

しばらく続いた後、一旦熱も冷めたりはするのですが、ふとした時に、楽器を手にとって、音を出してみて、「ああ、やっぱりいい楽器だ」と思って嬉しい!(やっぱり俺の選択は間違えていなかった!)

仕事におわれて、しばらく楽器から遠ざかる時もあります。場合によっては、そのまま何年も弾けない場合もあります、、、、。そして、手放す時が訪れる。

楽器屋に持って行って、査定をしてもらう(ハラハラドキドキ)

お店の人に「よく使い込んでありますね」とか「とても綺麗で状態がいいですね」とか言われて、何となく誇らしい。

後日、自分のものだった楽器が綺麗になって店頭に並ぶ姿を見て、何となく切ない。よし、次にきっと良い楽器奏者のもとに行けよって思います。

買い手が見つかって、店頭から消えた後、その楽器と過ごした日々に想いを馳せる。思い出のアルバムをめくるように、その楽器で練習したこと(難しいパッセージを何度も練習して、それでもうまく弾けなかった悔しい思い出なんかも含めて)思い出して懐かしい。

もちろん、楽器と過ごす時間は、楽しいことばかりではない。ときに辛いこと、悔しいこと、そんな時もあります。けれども、楽器がもたらせてくれる幸せな時間は何ものにも変えられません。

何年か前に、同じようなことを自動車のコマーシャルで取り上げておりましたが、自動車は(まあ、普通の人は)普段の外に置いておきますが、たいていの場合楽器は、家の中の自分の一番お気に入りの部屋に置いてあります。だから思い入れもひとしお。愛着も自動車の比ではありません。

私は、一時期バイクに乗っておりましたが、バイクなんかも、家の外の駐輪場に置いてあるバイクと、家のガレージに置いてあるバイクは思い入れも違います。私の友人の親父さんは床の間にハーレーを二台保管しておりました。

 

前置きが長くなってしまいました。

「ベヒシュタイン工場見学ツアー」のレポートの続きです。(前回はこちら

ドレスデンに到着し2日目、ついに工場見学の日がやってまいりました!

朝9時に集合!バスに乗り込みます。

ドレスデンからザイフェナースドルフまではバスで2時間弱程度。昨晩よく寝たはずなのに、朝の日差しをうけてポカポカのバスの車中、何となくウトウトしてしまう。

いかん!俺は仕事をしに来ているのではないか!このままでは、業務中に居眠りをしたことになってしまうではないか!

など、と思いながらも、15分ぐらい、ウトウトしておりました。

ハッと目覚めるとあたり一面が田園風景。

ドイツの田舎って、こんな感じなんですね。

 

バスは、高速道路を走り一路ザイフェナースドルフに向かいます。

途中、風力発電の大きなプロペラがついた塔がいくつも建っておりました。

ツアーにご参加いただいたお客様の話によると、ドイツでは風力発電が盛んだそうだ、とのこと。どうやら、ドイツは脱原発のために、風力発電を推し進めているそうだ、とのこと。押し並べて伝聞推定調ですが、お客様だってドイツは初めての方です。伝聞推定で当然です。

私の見た限り、ドイツでは風力発電が盛んなようです。広大な敷地に、何台も風力発電のためのプロペラが並んでいる景色を車窓から何度も何度も眺めました。

車窓からの眺めについて、お客様と何となく話しているうちに、知らず識らずのうちに話題は音楽について、楽器について、レコーディング機材についてに移り変わります。彼(お客様)もやはり楽器屋さんなので(ベヒシュタインの正規代理店からの参加者です)、楽器屋の性、四六時中音楽のこと、楽器のことを考えてらっしゃいます。

ましてや、これからベヒシュタインの工場を見学に行くのです。頭の中はピアノのこと、楽器のこと、音楽のことでいっぱいなはずです。ぽつりぽつりと、ピアノについての話題になったかと思えば、一気に音楽の話題になります。

私の座席の後ろに座っていたお客様は、どうやらロックやジャズがお好きな方のようで、話題はどんどんロックやジャズの方向へ行きます。私も、ロックやジャズを聴いて育ちました。大好きです。だから、話はどんどん深い方へ、深い方へ、進みます。

やれ、あのレコーディングはどのスタジオで録音された。だとか、その時のマイクはAKG C-12のコンデンサーマイクだった、なんていう話になります。

「あのレコードは、今でもオーディオ屋さんのレファレンスディスクの定番だ」とか、

「ウォルター・ベッカーが亡くなったせいで、ドナルドフェイゲンが来日をキャンセルした。誠に残念だった」とか、

バスのラジオから流れてきた音楽を聴いて、「ああ、このソロはデヴィッド・サンボーンだ」とか、

そういった話で盛り上がりました。

私は、この会社に入社して以来、ほとんどロックやジャズの話をしなくなっていたので、何だか新鮮で、ついつい話に熱が入りました。

そうこうしているうちに、バスはザイフェナースドルフへ。

 

ザイフェナースドルフは凄い田舎町です。人口約4000人!(ウィキペディアより)

街の面積は、私の棲んでいる東京都荒川区の約2倍の19.13 km2なのですが、人口は荒川区の50分の1です。

東京都荒川区

 

ザイフェナースドルフ

なんともほのぼのとした、牧歌的な風景です。

狭い石畳の道路が続きます。

一体工場からピアノを配送するトラックは、こんなに狭い道路をどうやって通ってくるのかというような、狭い道路が続きます。

道が狭すぎて、バス一台がやっと通れるぐらい。

 

バスの運転手さんは、道がわからなくなってしまったようで、地元の人に道を聞いています。

その間、バスの中で固唾を飲んで待つ私たち。このまま、この田舎の風景の中に取り残されてしまうのではないだろうか。このまま、未来永劫工場にはたどり着けないのではないだろうか。などと心配していると、道を尋ねた地元の人が、バスの前を車でリードして工場まで連れて行ってくれるということになりました。

 

なんて優しい人なんだ!

この街には、なんて清らかな心を持った人たちが住んでいるんだ!

 

と、感動しているうちに、バスはベヒシュタイン工場に到着。

あぁ、長くなってしまったので、今日はここまでにします。

続きは次回!

長らくお付き合いいただきありがとうございます。

 

前回のレポートは、こちら。ザイフェナースドルフ工場見学ツアーに行ってきました〜その2 ドレスデン