ザウターは南ドイツ・ウィーン派のピアノ製造流派の流れを組むメーカー。約300年前にヨーロッパに登場したピアノは、クラヴィコードやチェンバロといった古楽器から派生しました。

クラヴィコードとは大変音量が小さい打弦楽器で演奏会には不向きですが、タッチによる音色の変化や少ない幅での音量の強弱が付けられ、表現力にたけている楽器です。モーツァルトは好んでこのクラヴィコードを用いていました。クラヴィコードは南ドイツやウィーンで盛んに用いられていたことから、クラヴィコード製作を源流として誕生したピアノメーカーを南ドイツ・ウィーン派と呼びます。

チェンバロはプレクトラムと呼ばれる爪が弦を弾くことで発音します。構造上、音量の強弱は調整出来ませんが、サロンやホールの演奏でも使用出来る音量を持ち、発音の滑舌が良く、音の分離感が良いことから、シンフォニアやフーガなど多声部から構築される音楽を書いたバッハは好んで使用していました。チェンバロはイギリスやフランスで盛んに用いられ製造されていたことから、チェンバロ製作を源流として誕生したピアノメーカーをイギリス・フランス派と分類しています。

現存するほとんどのピアノメーカーはイギリス・フランス派の系譜です。ベヒシュタイン、スタインウェイ、プレイエルなどはその代表格です。

南ドイツ・ウィーン派の系譜で現存するメーカーはベーゼンドルファとこのザウターだけです。ベートーベンにフォルテピアノを提供したシュトライヒャーの元で学んだヨハン・グリムが創業したザウターは、クラヴィコードが盛んに用いられていた地域で発展したピアノということもあり、柔らかく表情豊かな音色が特徴です。高音部分は適度にきらびやかで滑らかなフレージングを可能とし、クラヴィコードで感じられる落ち着いた低音の響きを現代のピアノとして実現しています。

ピアノ製造の歴史という点からも貴重な存在となりつつあるザウター。麗しい響きをご堪能ください。

鍵盤蓋の内側は鏡面仕上げ。手が映り込むことにより、コンサートホールで弾いている時と視覚的に同じ条件を作り出しています。

チッペンデール脚が魅力的。

1819年創業、現存するピアノメーカーで最も古いメーカーとなりました。

ザウター160トラディションのご試弾、お問合せ

価格

ウォルナット艶出し¥3,500,000(税込)

状態

中古 /  展示中

展示場所

本社ショールーム