Stepping up to the upright piano

2008年6月21日(土)

僕自身アップライトピアノは入門用のピアノ程度の認識でいたな。。。
いつ、良いアップライトは普通のグランドよりも魅力があると確信したんだろう? と、今、社内キャンペーンの企画準備をしているなか、昨晩自分の認識変化を反芻してみた。

最初は、国産メーカーのアップライトに接する事がほとんどだった。当時は、グランドピアノの調律をする事がステイタスのようになっていたし、回りもそのように評価していた。
たまに、デパートで購入された。というソ連のピアノや東欧のアップライトピアノをお持ちのお客様もいらっしゃった。それらは、アクションや弦の状態が粗雑で、お客様の家の中で、全をいい状態迄調整を仕上げる事がとても困難な代物だったので、これらはアップライトの良さを認識させるような経験ではなかった。

アップライトピアノの楽器としての響きに圧倒されのは、25年程前に、今は解散してしまった浜松ピアノセンター(日本ベーゼンドルファー)が主催していた、玉川高島屋の

ヨーロッパピアノフェアーで弾かせていただいた、ベヒシュタイン 8

だった。直前迄、お客様の家で国産のアップライトを調律していたので頭の中にそのピアノの響きが残っていたわけだが、ついさっき迄自分が体験していた響きの色彩感との乖離が甚だしく、声をかけられる迄和音を繰り返し鳴らしていた。

「ああ、1000万もするグランドピアノは買う事ができるようになれるか解らないけど、こういうアップライトをいつか家に持ちたいな」

と思ったのを良く覚えている。
恐らく、その時から僕のヨーロッパのピアノへの憧れが始まり、機能性という観点を横に置けば、その辺のグランドより「本物」は楽器として優れているのでは、という常識とされていた事へのアンチテーゼのような意識が芽生えた。
もし、機会ができたらドイツかオーストリアにピアノ製造技術に触れるような体験をしたい。と心がディレクションされたのもその経験に寄ることも大きい。

念願がかない、ベルリンのベヒシュタインの工場でアップライトを造る経験を初めてした時、ここ迄真剣に音とタッチに向き合っているんだ。。とアクション取り付けとハンマー設置作業を指導してくれたマイスターの熱意に圧倒された時に、玉川高島屋のヨーロッパピアノフェアーで響きに圧倒された時の事を思い出した。

ドイツ語でProbieren geht ueber Studieren.
(直訳 やってみる事は学ぶ事を上回る → 日本語 百聞は一見にしかず)

というが、自分の体験をピアノの演奏を楽しまれる(たい)人たちにも提供できる機会を作ってみたい。

僕は感動しやすい性格だが、自分の感動を人に共有してもらう事ができれば。。本当に嬉しい。

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